【夏の熊肉は、秋冬とは少し違う】
2026/08/08
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熊肉も、季節で表情が変わる食材です。
秋になると熊は冬眠に向けて木の実などを食べ、脂肪を蓄えていきます。
そのため秋から冬の熊は「脂の美味しさ」がよく語られます。
一方、夏熊はまだ脂を最大限に蓄える前。
活動量も多く、赤身の存在感が強い。
そして、きちんと処理された熊肉を食べて驚くのが、
一般に想像されるような強いクセや臭みがほとんどなく、肉そのものの旨味がとても強いこと。
ただし――硬い。
これは現在の処理技術が進歩しても、簡単には変えられません。
でも料理する側からすると、そこが面白い。
「ロースだからステーキ」
「高級部位だからロースト」
そんな家畜肉の常識を、熊にそのまま当てはめる必要はないと思っています。
コンフィ。
煮込み。
パテやテリーヌ。
ソーセージなどのシャルキュトリー。
時間を使って肉をほどき、脂や筋まで料理の一部にしていく。
「どうすれば柔らかくなるか」だけを考えるのではなく、
野山を動き回った硬さも含めて、
この生命力あふれる強い旨味を、どうすれば一番美味しく食べられるのか。
そして、その料理にどんなワインを合わせるのか。
夏熊。
料理する側からすると、
考えることも、試したいことも尽きない食材です。